現実の測定におけるフィルター効果

下でも述べたが、もう少し必要なところだけを抽出する。
①有限時間のサンプリングによるHPF。T秒間のサンプリングにより、その出力結果は(1/2T)[Hz]カットオフに近いHPFの影響を受ける。
②平均化(移動平均)によるLPF。データを数多く取得し、その平均を求めることはLPFに相当する。サンプリング数をN、サンプリング周期をfsとすると、測定時間はN*fsとなる。このとき(1/(2*N*fs))カットオフに近いLPFの影響を受ける。

www.cs.takushoku-u.ac.jp/~ymiki/SigProcC.pdf

上記にもいろいろと書いてある。フーリエ解析周りももう少しきちんと勉強したい。

スペクトル解析(日野幹雄) p179 サンプリング効果フィルター

サンプリング(スイッチ)の伝達関数がどのようになるか、常日頃疑問に思っていたのだが、それらしいものを見つけたのでメモ。

1/fノイズについて教えて下さい。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/5674242.html

ここで、

正確には、1/fノイズの雑音電力密度をあるフィルタの特性で積分して求めなければなりませんが、大体の目安としては、1/(2T)[Hz]のHPFを通して雑音を測定していると看做して構いません。 このあたりの事は普通の教科書では記載されていないようです。私が見た和書では、唯一、日野幹雄『スペクトル解析』(朝倉書店)がこの事について触れていました。

と書かれていたので、『スペクトル解析』を読んでみた。 p179に有限記録長さによる誤差、と書かれた項目がある。結論だけを引用すると

したがって、間隔sごとの平均としてデータを読み取り、サンプリング長さをTに区切ることはもとの変動に帯域フィルター

sampling_Eqn.gif
G(f;T,s) = [1-((sin(pi*f*T))^2/(pi*f*T)^2)] * (((sin(pi*f*s))^2/(pi*f*s)^2))

を掛けることに相当する(図11.12)。つまり、高周波数側は長さsごとの平滑化による1/2s以上の周波数の高周波カットオフフィルターとして作用し、低周波側は測定記録長の不足による1/2T以下の周波数の低周波カットオフフィルターとして働く。

となっている。これは、サンプリング数をNとすると、N回測定を行うまでの時間がTであり、n(<N)回測定を行うまでの時間がsである。n回のデータは平均(平滑化)するために利用されるということである。 よって、測定時間Tと平滑化長さsによって、バンドパスフィルター(のようなもの)が形成されていることが分かる。
ちなみに、T=1[s]、s=1[ms]としてG(f;T,s)のグラフを書くと以下のようになる。

sampling_filter_graph.png
sampling_filter_graph1.png

平滑化をしない通常のサンプリングでは、低周波側のみがカットされることとなる。これが求めたいスイッチの伝達関数であり、以下のグラフで表される。

sampling_filter_graph3.png